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コンピュータ
間違いなく成長産業だが、構造的な変化も激しい世界と言えるこの業界。かつてコンピュータ業界は、世界市場の6割強を占めるIBMの牙城をいかに他社が切り崩すかが最大の関心事であった。だが、ダウンサイジングとオープン(クライアント=サーバ)システムの進展により、コンピュータの主役はパソコンへ移行。
ここにマイクロソフトのOS「Windows95」が登場したことで、この流れは決定的なものとなった。そして1990年代は、インテルのMPUとマイクロソフトのWindowsを組み合わせた、いわゆる「ウインテル」連合が世界のパソコン市場を席巻したといっても過言ではない。ところが、ここにきてコンピュータ業界にも新たな変化が見え始めている。ひとつにはマイクロソフトが、その圧倒的なシェアにより米司法省から反トラスト法(独禁法)違反と認定され、マイクロソフト自体の分割案まで可決されてしまったこと。
また、マイクロソフトにシェアを取られていたサーバ用OS「UNIX」が勢いを盛り返す、あるいは新しいオープンOS「LINUX」が注目を集めるなど、対抗グループも着々と力を伸ばしつつある。しかし、コンピュータ業界にとって最大の脅威は、パソコンが「日用品」並みに普及して、それに伴って低価格化も急速に進むこと。そして、次世代の情報端末として、テレビやゲーム機にパソコンが取って代わられることであろう。
これからも時代に応じた変化が常に求められるために、必ずしも未来が約束された安定した業界とは言えないようである。