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医薬品・化学
欧米を含めた業界再編が予想される医薬品・化学業界。医薬品メーカーの昨今の特徴は、旭化成や明治製菓、ライオン、キリンビールといった異業種からの参入が相次いでいることである。医薬品の製造に合成・発酵・バイオテクノロジーなどの技術が必要とされるところから、基本技術を有する異業種の企業が多角化の一環として参入してきているようだ。もちろん医薬品専業メーカーであっても、技術を転用して食品・化粧品・工業製品の分野に新規参入しているケースも目につく。
業界トップの武田薬品では、総売上高に占める医薬品の割合は58%程度に過ぎない数字である。異業種が参戦するほどに業界は活気づいているが、薬価制度改革を目前にして、欧米市場に通用する製品を開発できる企業とそうでない企業の格差が開くであろうと予測されている。国内メーカーが海外に技術輸出するケースが増えるほどに技術力は向上しているが、どこまで対応できるだろうか。
一方、製品分野が多岐にわたる化学業界は、合併で誕生した三菱化学、三井化学でもわかるように業界再編の動きが加速化している(三井化学は住友化学と統合との報道もあった)。内需低迷が続いている上に汎用樹脂の関税引き下げも行われるようで、国内ばかりではなく欧米も含めた大きな再編の動きも考えられる。
世界でも高水準と評価される技術力と国際化を意識した経営戦略で、どこまで欧米からの圧力に対応し、逆に欧米へ進出できるか。今後の動向に注目である。