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精密機械
日本は世界最大の供給国でありながら、他業界への多角化も推進しているのが現状だ。日本における精密機械の代表といえば、時計・カメラ(およびフィルム)・医療機器などが挙げられる。
また、これらはわが国における代表的な輸出産業でもあり、それだけ外需依存度の高い産業ともいえる。時計を例にとれば腕時計でスイスを、置時計でドイツを抜いて世界一の時計生産王国となったのに加えて、デジタル時計の分野でも他国をリード。
また、カメラも「メイドインジャパン」の代名詞とまでいわれ、一眼レフカメラ・コンパクトカメラとも全世界で高いシェアを獲得している。さらに、パソコンの普及を背景として市場が急拡大しているデジタルカメラについても、世界で利用されている大半が日本製。まさに、日本の時計・カメラ業は世界に君臨しているのである。
しかし、時計・カメラの生産額は、円高による輸出不振もあり1990年前後をピークに下降気味。さらに国内市場の成熟化が、この傾向に拍車をかけている。その打開策として、時計・カメラの各メーカーは他分野への進出を積極的に推進している。たとえば、カメラ業界トップのキヤノンはすでに複写機・コンピュータ周辺機器の売上げがカメラを大きく上回っている。半導体製造装置や産業用ロボットなど、持ち前の精密技術を活かせる有望な分野が多いだけに、多角化の流れはこれからますます加速するものと思われる。