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化粧品・トイレタリー
消費者のニーズに即応して、販売ルートを開拓中。化粧品・トイレタリー業界は、国民の生活水準の向上により拡大した戦後の急成長市場である。化粧品は、消費者の主体が女性であることからブランドイメージが高く、テレビ・雑誌などの広告が売上げを大きく左右する。参入企業は多彩で、資生堂、花王、鐘紡といった大手に加え、食品などの異業種や中小規模の業者からも参入が相次いでいる。
また、販売方法もバラエティ豊かで、各社は競って強力な自社ルート・卸ルートを築き、足場を固めている。ポーラ、ノエビア、メナードなどは訪問販売で市場を開拓したり、通信販売で成功している企業も多い。1997年4月には化粧品の再販制度が完全廃止され、価格破壊の波が押し寄せた。
これにより、百貨店では高級品、スーパーなど量販店では低価格商品と、二極化した販売戦略が進んでいる。 一方、石鹸、シャンプー・リンス、洗剤などといったトイレタリー業界も、総じて市場は成熟ぎみ。生活密着型商品であることから、各社は消費者のニーズに即応した商品供給システムの導入を進めている。
なかでも業界トップを誇る花王は、生産・物流・販売を一体化して成功し、自社の販売ルートに他メーカー商品をのせるなど、卸業にも参入した。これに対して、卸業者も合併・提携で規模拡大するなどして対抗。また、配送センターを設置して店舗一括納したり、食品業界と共同で配送するメーカーも登場しており、流通経路の覇権争いへと発展している。