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鉄鋼
キーワードは再編・連合・系列化。鉄鋼は「産業のコメ」と呼ばれ、建設・自動車・電機・産業機械など、日本の基幹産業を支える重要素材産業である。それゆえ景気の影響を受けやすく、また原料のほとんどを輸入に頼っているため、為替変動に業績が大きく左右される。高度成長期時代、着実に業績を伸ばしてきた鉄鋼業界の各社が近年、軒並み厳しい経営環境に置かれている原因はここにある。
また、強力な価格攻勢がアメリカからダンピングとして問題視されていることも、国際競争力に翳りを差す原因となっている。こうした中、世界トップの新日本製鉄は第2位メーカーである韓国・浦項製鉄との資本提携を決定した。このトップ連合によって、特にアジア鉄鋼市場における支配力は決定的となり、これをきっかけとしたさらなる大手連合の結成、業界再編の進展が十分に予想される。
一方、電炉(電気炉で鉄くずを溶かして鋼材を生産するメーカー)大手であるトーアスチールは、親会社であるNKKと進めてきた再建を断念して99年に任意清算を実施。NKKは受け皿となる新会社を設立し、電炉事業を引き継ぐことになった。同社以外にも赤字続きのメーカーは多く、今後も系列内の統合・再編は続きそうな気配である。鉄鋼業界は再編・連合・系列化が現在のキーワードと言えそうだ。