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ゴム・ガラス・セメント
ゴム・ガラス・セメントは、いずれも上位3社の寡占状態である。ゴム製品のシェアは、タイヤ・チューブ類76%、工業用ベルト・ゴムホース19%、履物・医療用衛生用の他ゴム製品が4%という構成になる。タイヤ・チューブ類は自動車用がほとんどで、タイヤ業界がゴム産業の動向の鍵を握っているといっても過言ではない。そのタイヤ業界は現在、上位3社であるブリヂストン、横浜ゴム、住友ゴム工業の寡占化が進んでいる。さらにこのタイヤ業界に影響を与えるのが自動車業界だ。業界再編が激しい日米欧の自動車業界動向にどこまで対応できるか。ここが3社の今後の課題といえるだろう。
基礎素材であるガラスの中で最も市場が大きいのが建築・自動車に使用される板ガラスである。この分野もゴム業界同様、3社による寡占市場である。業界トップの旭硝子、2位の日本板硝子、3位がセントラル硝子。販売流通ルートも系列化・組織化が進み、特約店などで固められた体制が磐石なため、しばらくはこの状態が続きそうである。
建築・土木用が80%を占めるセメントは、製品の性格上、官公需要が約6割を占める。寡占と競争の時代を何度も繰り返してきたセメント業界の現状は、大合併劇後の寡占状態にある。秩父小野田と日本セメントが合併して誕生した太平洋セメント、三菱マテリアルと宇部興産のセメント事業部門が合併して誕生した宇部三菱セメント、住友セメントと大阪セメントが合併して誕生した住友大阪セメントの3社で80%強のシェアに達している。