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繊維・アパレル商社
成功のカギは生産性の向上とクイックレスポンスの徹底。殖産興業政策のもとで重点的に育成されてきた産業だったためか、繊維事業を母体とする商社は数多い。総合商社である伊藤忠商事や丸紅、ニチメンなども出発点は繊維商社である。
“群雄割拠”、まさにそんな感がするのが繊維・アパレル関連の専門商社である。そのような多種多様な会社が属する繊維・アパレル関連で、最近老舗といわれる会社に明暗が分かれてきた。
好調な会社を挙げるならオンワード樫山と山陽商会。前者はコスト管理力やブランド力に定評のある会社だが、1998年2月期時点でついに総合アパレル企業として首位の座についた。後者は海外ブランド最大規模の“バーバリー”が好調なことが最大の理由だが、その“バーバリー”依存体質からの脱却を目指して、自社ブランドの開発・強化に力を入れ始めている。
業績が芳しくない老舗は蝶理とグンゼ産業、それからレナウン。戦前は業界最大手の繊維商社だった蝶理は、現在積極的に多角化を推進している。グンゼ産業は中国・アジア地域の事業所を統廃合、業績不振部門の清算を進める一方で、繊維部門のコンバーター事業やフィットネス関連事業への進出を図っている。
景気低迷による買い控えの影響で繊維・アパレル業界は全体的に伸び悩んでいるが、結果を残している企業に共通しているのは生産性の向上とクイックレスポンスの徹底化が進められていることである。