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その他の小売業

   
その他の小売業(通販)
インターネットによる、さらなる発展に期待。
日本の通販業界は約3000社、売上高2兆円、取扱高12兆円にのぼる一大産業である。ここまで急激にマーケット規模を拡大させた要因は、74年にフジサンケイリビングの「ディノス」が先鞭をつけた、総合カタログの登場に端を発するといわれている。ダイレクトメールとは異なり、ファッション誌やリビング誌のような読み物としても楽しめるカタログづくりが購読者の心を掴み、通販も飛躍的に拡大。また、通販専売だけでなく、百貨店・家電・化粧品・音楽ソフトなど異業種からの新規参入も、成長にいっそう拍車をかけた。
ところが、このようにして急成長を続けてきた通販業界も90年代に入り、企業間で業績のバラつきが生じつつある。通販業は百貨店やスーパーなどの直接販売に比べ、宣伝・広告費、郵送費などのコストが余計にかかる。厳しい競争の中、いかにコストを圧縮するか。価格以上の商品の差別化をいかにして打ち出すか。配送システムの導入による業務効率化、魅力的な商品の開発力、販売・営業力などの差が業績に反映された結果といえよう。
さらに、クーリング・オフ期間を過ぎた使用済みの商品でも返品を受け付ける企業も登場するなど、競争は激化の一途をたどっている。一方で、マルチメディアやインターネットを活用した、通販ビジネスの新たなる拡大にも、大きな期待が寄せられている。