4.グループディスカッション
グループディスカッション
【スタイル】
  5〜8人のグループを作り、テーマを与えて自由に討論させる方式。
面接官は討議に参加する場合と、観察役に徹する場合があります。
面接官から与えられたテーマについて、グループ内で進行役や筆記係など役割分担を決め、制限時間内で討論を行います。各係りは指名される場合もありますが、立候補や推薦によって学生が自主的に決める場合が多いようです。あるテーマについて議論する方式と、難破船ゲームのように、あるシチュエーションを想定して問題解決方法について議論する形式等があります。
【面接官の視点】
  討議の過程や学生それぞれの役割、発言内容、態度などを観察します。集団の中での言動・指導性・協調性・目的に対する達成意欲・頭のシャープさなどを測りながら、学生の本質(実際に業務に当たった場合どんな風に仕事をしていくか)を見抜いていきます。
集団の中での自分と他者との関係の取り方や能力が浮き彫りにされますので、ビジネスの場で君がどれくらい活躍してくれるのかを企業は測る事ができるのです。
【評価基準】
 
グループに与えられた課題を解決に導くという観点からの評価
  ・ 解決の方向にグループ全員を導いているか
・ 解決に必要な知識や役立つ意見を出しているか
・ 内容を整理したり、要約したりしているか

 
グループを目標に思考させ、まとめるという観点からの評価
  ・ 全員に課題の目標を意識させ、目的の達成を促しているか
・ 各個の知識や意見を引き出すようにしているか
・ 全員に対して協力的な雰囲気を作り出しているか
・ 討論を次の段階に進めていけるか
 
課題解決・グループ調和の妨げをしていないかという観点からの評価
  ・自己の意見にこだわりすぎて、反対意見を聞かずに中断していないか
・相手をやりこめようと、攻撃的な発言をしていないか
・他の人の意見を聞かず、一人舞台になってしまっていないか
・人の話を途中で遮って感情的に発言したり、論点をずらしていないか
  つまり、議論を進めていく上でプラスにはたらく態度や発言をして、いかに全体を成功に導いていくことに貢献したかと言うことが評価されます。
以上の点を注意して、よりよい結論を導いていくことがグループディスカッションの望ましいあり方なのです。
【対策】
 
(1)模擬体験を繰り返し、ディスカッション慣れしておこう
●経験の有無が合否を分ける
集団面接以上にこのグループディスカッションは、周りの学生達との共同作業の場です。それだけに経験の差がはっきり出てきます。司会役は特に経験が必要といえるので、仲間と模擬グループディスカッションを繰り返し、慣れておきましょう。
そして、自分の陥りやすい欠点(課題解決よりも相手を言い負かすことに力を注ぎやすい、回りくどい言い方をする、感情的になりやすいetc)を自覚し、矯正に努めましょう。
 
(2)コンパのノリで、メンバー全員の合格を目指そう!
●知らない者同士が集まり、話しをするコンパ=グループディスカッション

学生同士が集まって討論するグループディスカッションは、知らない者同士が集って話をするコンパに似ています。まわりは敵ではありません。一緒になって良い結論に到達しようとする仲間なのです。
メンバー全員が目的意識(時間内によりよい結論に到達すること)を共有し、それに向けて知恵を絞り議論を進めていく。そのためには全員を巻き込み、気持ちよく議論することが大切です。白熱するスリリングな議論をみんなで一緒に楽しもう、という姿勢を忘れないで下さい。

仲間意識が芽生えると、人の意見にもしっかり耳を傾けることができて、メンバー全員にも目が行き届き、おのずと話し合いも活気づく。いいことだらけです。
もちろん、正しい言葉遣いで話すことは言うまでもありません。

 
(3)司会者に立候補してみよう
●名司会者なら評価はアップ!名アシストの座も狙い目。

論点を明確にしながら手際よく司会進行し、途中で発言の少ない人にも配慮して発言を促す。そして、皆が話しやすい雰囲気作りに気を配ることも忘れない。最後には、時間内にキチンと全員が納得する結論に議論を導いている…。なんていう名司会者が君なら評価は格段にアップすること間違いなし。だからぜひとも、模擬グループディスカッションで自信をつけて司会役にチャレンジしてください。
もちろん、面接官は名司会者だけをチェックしているわけではありません。慣れない司会役を裏方でさりげなくサポートする人、スマートな態度で議論を結論へ導くナイスアシスト発言をする人など、ポイントを押さえた発言や好プレーにも目を光らせて評価してくれるからご安心を。

 
(4)しゃべり過ぎ&傍観者的態度はやめよう
●マシンガントークと積極的な発言は明らかに違う

自分ばかり発言したり、同時に全く発言しなかったりはどちらも評価が低いというのは前文までにも述べたこと。大切なのは人の話をキチンと聞き、的確なタイミングでいうべき事のポイントを押さえた発言をどんどんすることです。普段からしゃべりすぎと指摘されている人は意識しておさえめに、おとなしい人は普段より頻繁に発言することを心がけてみましょう。

 
(5)できる人間を演出しよう
●ディスカッション中の“おいしいポイント”を見逃さない

 

論点がずれそうな時 途中、所々で論点を整理し議論すべき事を明確にする。
議論が煮詰まった時 そこに新しい別の視点を導入して、全員に再度考える糸口を提示する
共同作業が乱れた時 他のメンバーに対する暴言や人の発言を遮って自説を主張する人など議論の輪から外れそうな人を冷静かつ穏やかに引き戻し、討論の軌道修正をする
制限時間が迫っている時 時間配分を考慮して進行を促す(時間の観念を持つ)

長々と語りましたが、ディスカッションたるもの結論を出さなければならない。そのための討論です。だから、とにかく議論を結論に向かって進める方向へ持っていくことが大前提。その心は、「頭はクールに心はホットに」です。これらのポイントを外さない態度と発言を実行すれば君もディスカッションの達人への道は近い!

 
(6).人事(面接官)の10の視点
本番前に以下のポイントを参考に、家族や周囲の社会人など「第三者から見た自分」を評価してもらうのもお勧めします。

 

1.態度
あいさつや言葉づかいなどの基本的なマナーはできているか
2.積極性
自ら進んで発言をしたり、アクションを起こしているか。
3.コミュニケーション能力
相手の質問をきちんと把握し、自分のいいたいことをしっかり伝えられるか。
4.個性
よくあるマニュアル返答ではなく、自分の考えや主張を述べられるか。
5.社会性
社会的なバランス感覚はあるか。
 
6.問題解決能力
与えられた課題や問題について正しく把握し、解決の為に前向きに思考することができるか。
7.論理性
筋道を立てて論理的に思考し、説明しているか。
8.協調性
相手の話を最後まで聞く姿勢はあるか。
9.自信
おどおどしていないか、卑屈ではないか。
10.人間的な魅力
  表情が明るい、感受性が豊か、誠実など人間的な魅力にあふれているか。
面接とは
面接のフレームワーク
集団面接 / 個人面接
グループディスカッション
最後に・・・