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木材・紙・パルプ

新聞紙・雑誌・包装紙など、ふだんの生活と切っても切り離せない紙。日本は生産量・消費量ともアメリカに次ぐ世界第2位の紙大国である。 とはいえ紙は製品の差別化が難しく、価格競争に走りやすい。そのため、市況の悪化と過剰な設備増設が招く借金体質が収益性を低くする。
この悪循環から紙・パルプ業界は「万年不況産業」と呼ばれるほど、割のあわない世界ともいえる。それでもコンピュータの出力用紙やコピーのPPC用紙、ファクシミリの感熱記録紙など情報用紙の需要拡大によって、マーケットは急激に成長。今後も情報用紙マーケットの伸張は十分に期待がもてる。ただし、それとともに懸念材料もクローズアップされつつある。
日本はコストの面から原料木材の半分、パルプの4分の1を輸入に頼っている世界最大の木材輸入国である。これが地球規模の森林・環境破壊の元凶として、世界中から批判を浴びている。そのため森林育成に取り組んでいるが、植林には莫大な資金がかかるため、収益を圧迫する結果となっている。
また元々、紙・パルプの製造工程には大量なエネルギー消費を伴うので、強力な発電装置のような設備も自前で持つことが必要である。これらをこなすためには規模と体力がなければ成り立たず、そのため業界内の合併が頻繁に繰り返されている。